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『いろの辞典』大人のための真面目なお色気辞典

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いろの辞典 いろの辞典
発売日:2000年12月
著者:
単行本:941ページ
文芸社:改訂版

古語、難語、俗語、隠語、新語など、古今東西のあらゆる文献を紐解きながら語彙を集め、いろは色でも「色っぽい」「お色気」「色ごと」といった“いろ”にまつわる一つひとつの単語について徹底的な検証作業を敢行。たとえば、「丹前」(=どてら)は江戸時代の湯女風呂で客を接待した湯女の衣裳がそのルーツだったなど、意外な事実も満載!いろのすべてをわかりやすくまとめた、著者数十年の集大成となる本書は、大人のための真面目なお色気辞典です。

参考:
江戸時代の儒学者、貝原益軒が『養生訓』に残した名言「接して漏らさず」。健康長寿のためのセックスを指南したもので、「性交しても射精はしないこと」の意味だ。

もともとは中国唐時代の医師“孫思ばく”が編集した医学書『千金要方』にある秘訣で、血気(血液とその働き)が次第に衰える40歳以降になって“ 精気を漏らす(射精)”ことは元気を消耗するのでよくない。かといって、まだ衰えていない人には無理な禁欲も害になる。そこで精気を浪費せずに性欲を満たす良法として伝えたお言葉だ。

古くから東洋医学では射精と同時に“精気”も放出されると考え、年を取って頻繁に射精することは「大いに害がある」と警告している。

「精気とは、腎に貯蔵される生命力の源。腎とは腎臓も含めた成長・発育・生殖に関係する機能の総称で、腎の精気が不足すると“腎虚(じんきょ)”の状態です」と説明するのは、アスカ鍼灸治療院(東京・五反田)の福辻鋭記院長。

腎虚になると、ED(勃起障害)を含め腎に関係する様々な病気を起こしやすい。精気は生まれ持った「先天の精」を生後養われる「後天の精」が補っている。昔の40歳以降のセックスのやり過ぎは、この後天の精を消耗させると説いたわけだ。

本書では、益軒も参考にしたと思われる古書『玉房指要』の記述から“対策法”をこう紹介している。

《まず、射精しそうになった瞬間、2本の指で陰のうと肛門の間を強く押さえる。続いてゆっくり腹式呼吸をしながら、歯ぎしりを数十回行う、精液は陰茎の奥の方に入って行く》

これで精気の流出をストップ。続いて補充だ。

《次に、射精寸前に頭を上げ、左右上下を見回しながら息をひそめると、精液を戻すと同時に女の精気を取り入れて、健康が増進されるという》

先人の残した性養生、何だか妖怪映画みたいだが試してみてはどうか。